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【実走レビュー】初サブ3の相棒「アディオスプロ3」限界を押し上げる“最高で最強”のシューズ

シンヤ

ランニングシューズの進化は凄まじいものがあります。各社から「最速」を謳う厚底カーボンシューズが溢れ、スペック表には重量やドロップの数値がズラリと並んでいます。

しかし、僕らランナーが本当に知りたいのは、その「数字」ではないはずです。

「このシューズを履いて42.195kmを走ったとき、自分の足はどうなるのか?」

「30km以降のあの一番苦しい局面で、本当に味方になってくれるのか?」

知りたいのは、その一点に尽きるのではないでしょうか。

私にとって「アディオスプロ3」は、ただのレビュー対象ではありません。マラソン人生で初めてサブ3(3時間切り)を達成させてくれた、思い出深い“最高で最強の相棒”です。

1、初めて足を入れた瞬間のワクワクと、体感「マイナス15秒」の衝撃

今でも忘れられません。私にとって初のカーボンシューズだったアディオスプロ3を、初めて家で足入れしたときの、あの高揚感と驚きは今も鮮明に残っています。

「もの凄く速く走れそうだ。とにかく、凄い……!」

語彙力を失うほどの圧倒的なポテンシャルを、足裏から感じました。厚底ゆえにスッと目線が高くなり、「身長も盛れるな」なんて密かにニヤリとしたのも良い思い出です。

アッパーのフィット感は極めて優秀で、カカトまで吸い付くようにしっかりとホールドされる安心感があります。

ワクワクを抑えきれず試しに走ってみてさらに驚きました。

いつもの感覚で走っているのに、時計を見ると体感よりキロ「15秒」も速かったのです。

ソールはカチッと硬め。しかし、ひとたび前に重心を傾けると、「カクッ」と滑らかに転がってくれます。 強烈に弾みながら進むというより、足裏のローリングを利用して効率よく前に進んでいく感覚です。それでいて、不思議と「シューズに無理やり走らされている」という違和感がありません。走りの主導権は、常にランナー側にあります。これならいける――その確信は、レース本番で「サブ3達成」という最高の結果になって証明されました。

2. 荒天のレースでも絶対の安心感。隠れた主役「最強のグリップ」

フルマラソンを走る上で、僕がこのシューズを猛烈に信頼している理由がもう一つあります。それが、アウトソールの圧倒的なグリップ力です。

雨の日のレース、急なカーブ、給水所の濡れた路面。アディオスプロ3のラバーは、まるで路面に吸い付くように機能してくれます。悪天候のレースでも全く滑る気がしませんでしたし、実際一歩一歩の蹴り出しにおいてパワーロスはゼロでした。

地味なポイントに思えるかもしれませんが、42.195kmの間、微細なスリップによる精神的・肉体的なストレスを完全に排除できるということは、ゴール前での「1秒」を削り出すための絶対的な武器になります。

3. ランナーとしての進化と、相棒との別れ

これほど愛用したアディオスプロ3ですが、実は現在の僕は着用していません。理由は、僕自身の「進化」にあります。

サブ3を達成した当時、僕の走りは「ミッドフット(中足部)着地」でした。アディオスプロ3の転がるソール形状と、僕の着地ポイントが見事に噛み合っていたのです。しかしその後、トレーニングを重ねる中でフォームが変わり、現在は「ミッド寄りのフォア(前足部)着地」へと変化しました。

フォームが変わった瞬間、あれほど完璧だったアディオスプロ3との相性が、どうしても合わなくなってしまったのです。

シューズの性能が落ちたわけではありません。僕の走りが変わったのです。寂しさはありますが、これこそがランニングの奥深さであり、シリアスランナーが経験するリアルなステップなのだと感じています。

4. 進化版「プロ4」の登場、そして今「3」を推す理由

現在、市場にはアップデートされた後継モデル「アディオスプロ4」が登場しています。僕自身、まだ4は履いていませんが、今のフォア寄りのフォームになった僕には、もしかしたら進化したプロ4の方が合うのかもしれない、という予感はあります。

しかし、ここで声を大にして言いたいのは、「最新がすべてのランナーにとっての最適とは限らない」ということです。

シューズとランナーの間には、絶対的な「相性」が存在します。新モデルの4よりも、この3のコロンと転がる絶妙な接地感や硬さが、みなさんの走りにドンピシャでハマる可能性は十二分にあります。

アディオスプロ3は、間違いなく一時代を築いた名作です。そして今、市場に出ている在庫は確実に少なくなってきています。

もしみなさんが、「次のレースで確実に自己ベストを更新したい」「サブ3の壁をブチ破りたい」と本気で願い、まだこのシューズを試したことがないのなら、在庫が完全に消え去ってしまう前に、一度足を入れてみることを心からおすすめします。

あの「カクッ」と前に進む感動と、体感より15秒速い世界が、みなさんのマラソン人生を大きく変えてくれるかもしれません。

ABOUT ME
シンヤ
シンヤ
41歳、3児のパパ、フルマラソン自己ベスト2時間53分。 仕事、子育て、そしてランニング。慌ただしい毎日の中で、月間400㎞のトレーニングを継続しています。 学生時代から陸上経験もなければこれといった運動経験がありません。 当ブログでは、普通の市民ランナーが仕事や育児と両立しながら、いかにして「サブ3」の壁を越え、さらにその先へ行けるのか。 実体験ベースのトレーニングや考え方を発信中。
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